西葛西消化器内科クリニック

アニサキスにご用心 Column

アニサキスにご用心

魚のイラスト

皆さん、『アニサキス』をご存知ですか。

最近テレビなどでも取り上げられることが多いので、ご存知の方も多いと思います。

アニサキスは寄生虫の一種で、サバ、アジ、サンマ、カツオ、イワシ、サケ、イカ、などの魚介類に寄生しています。

アニサキス幼虫が寄生している魚介類を生で食べることで、 アニサキス幼虫が胃壁や腸壁に刺入して食中毒(アニサキス症)を引き起こします。

『胃アニサキス症』の症状は、食後数時間後から十数時間後生じるみぞおちの激しい痛み、悪心、嘔吐です。

当院のような胃腸専門のクリニックには、しばしば夜間に激しい胃の痛みに襲われ、翌朝受診される方がいらっしゃいます。

『夕食に刺身やお寿司などを食べた・・・・』などの情報が得られれば、 『胃アニサキス症』を疑い、緊急で内視鏡検査(胃カメラ)を行います。

  • アニサキス虫体

    写真①

    胃カメラで見ると、このように虫体の一端を粘膜に刺し込んでいる様子がみられます。この症例では、同時に3匹のアニサキス虫体が認められました。
  • 写真②

    治療は、内視鏡から出した器具でアニサキス虫体が切れないように取り除きます。

このアニサキス症による胃の痛みは、実は虫体が粘膜に刺さった痛みではなく、アレルギー反応が原因と考えられています。

アニサキス症にならないためには、『取り除く』『冷凍する』『加熱する』が有効です。もしアニサキス症かな?と疑うような急な胃痛を認めたら、クリニックまでご相談ください。