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大腸カメラ

大腸カメラでポリープが見つかったら?日帰り切除の流れと術後の注意点

「大腸カメラでポリープが見つかった」と聞くと不安になる方は多いですが、実はポリープの多くは良性で、その場で切除できます。そして、このポリープ切除こそが大腸がんの最も効果的な予防法なのです。

この記事では、ポリープとは何か、切除の流れ、術後の注意点、そしてポリープ切除がなぜ「がん予防」につながるのかを研究データとともにお伝えします。

大腸ポリープとは

ポリープとは、大腸の粘膜から突出した「イボ」のような隆起のことです。大きく分けて「腫瘍性ポリープ(腺腫、鋸歯状病変)」と「非腫瘍性ポリープ」があり、がんに進展するリスクがあるのは主に腫瘍性ポリープである腺腫や鋸歯状病変です。

大腸がんの多くは、この腫瘍性ポリープである腺腫や鋸歯状病変が数年〜十数年かけてゆっくりとがんに変化します。つまり、がんになる前のポリープの段階で見つけて取り除けば、大腸がんを予防できるのです。

ポリープ切除が大腸がん予防に効果的である証拠

大腸ポリープの切除ががんの予防につながるという考えは、感覚的な話ではなく、しっかりした研究データに裏付けられています。

米国のNational Polyp Study(NPS)では、大腸カメラでポリープを切除した方の大腸がん発症率が、一般人口と比べて76〜90%低下し、大腸がんによる死亡率は53%低下したことが報告されています。最長23年の追跡調査で得られた結果です。

参考:Winawer SJ, et al. N Engl J Med. 1993; 329:1977-1981. / Zauber AG, et al. N Engl J Med. 2012; 366:687-696.

つまり、「ポリープを見つけて取る」という一連の流れが、大腸がんの発症と死亡の両方を大幅に減らせることが証明されているのです。

どんなポリープが切除の対象になる?

  • 腫瘍性ポリープ:がんに進展する可能性があるため、原則として切除対象です。
  • サイズ:一般的に5mm以上のポリープは切除します。5mm未満でも形状によっては切除することがあります。
  • 形状:茎のあるもの(有茎性)は比較的切除しやすく、平坦なもの(無茎性)や大きなものは切除方法が変わることがあります。
  • 大きすぎるポリープ:2cm以上の大きなポリープや、形状が複雑なものは、入院設備のある施設でのEMR(内視鏡的粘膜切除術)やESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)が必要になる場合があります。

日帰りポリープ切除の流れ

小さなポリープ(おおむね10mm以下)であれば、大腸カメラの検査中にその場で切除でき、日帰りで帰宅できるケースがほとんどです。

  • 発見:検査中にポリープを発見。拡大観察やNBI観察で良悪性を評価。
  • 切除:スネアと呼ばれるワイヤーをポリープにかけ、高周波電流で焼き切る通電切除か、高周波電流は使用しない非通電切除(コールドスネアポリペクトミー)で切除します。切除の際に痛みは感じません。
  • 回収:切除したポリープを回収し、病理検査(顕微鏡で良性か悪性かを確認)に提出します。
  • 止血確認:切除部位からの出血がないか確認して検査終了。

術後の注意点

  • 食事:当日は消化の良いものを。2〜3日間はアルコール・刺激物を避けてください。
  • 運動:1週間程度は激しい運動(ジョギング、筋トレ、水泳など)を控えてください。出血のリスクがあります。
  • 入浴:シャワーは当日からOK。長時間の入浴やサウナは1週間程度控えてください。
  • 仕事:デスクワークは翌日から可能な場合が多いです。力仕事は医師に確認してください。
  • 遠出・旅行:切除後1〜2週間は緊急時に対応できるよう、遠方への旅行は控えてください。
  • 便に血が混じったら:少量の出血は数日間みられることがあります。ただし、大量の出血や腹痛が続く場合はすぐに医療機関に連絡してください。

病理検査の結果

切除したポリープは病理検査に送られ、顕微鏡による組織学的評価を受けます。結果が出るまでに約2週間かかります。

  • 良性腺腫:追加治療は不要。次回の大腸カメラの時期を医師と相談します(通常1〜3年後)。
  • 高異型度腺腫・がんが一部にみられた場合:組織学的に完全切除されていればそのまま経過観察、不完全な場合は追加治療が検討されます。

よくある質問

Q. ポリープを切除するのは痛いですか?

A. 大腸の粘膜には痛みの神経がほとんどないため、切除で痛みを感じることは通常ありません。鎮静剤が効いていれば、切除されたこと自体に気づかない方がほとんどです。

Q. ポリープ=がんですか?

A. いいえ。ポリープの多くは良性です。ただし、腺腫性ポリープは放置するとがんに進展するリスクがあるため、見つかった段階で切除しておくことが大切です。

Q. 切除後、どのくらいの間隔で次の検査を受ければいいですか?

A. ポリープの数、大きさ、病理結果によって異なりますが、一般的には1〜3年後に再検査となることが多いです。医師の指示に従ってください。

まとめ

大腸カメラでポリープが見つかっても、慌てる必要はありません。多くは良性で、その場で日帰り切除が可能です。そしてこのポリープ切除こそが、大腸がんの発症を76〜90%、死亡を53%減らせることが大規模研究で実証された、最も効果的な予防策です。

「ポリープが見つかる=悪いこと」ではなく「がんになる前に予防できた=良いこと」と捉えて、定期的な大腸カメラ検査を続けてください。

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